方針・基本的な考え方

グローバルな競争が激化するなかで、事業を持続的に発展させるためには多様な価値観が重要であるとの認識に立ち、当社グループでは様々なバックグラウンドを持つ社員が、グローバルで活躍しています。個々の持つ力を存分に発揮するために、人種・宗教・国籍・年齢・性別・性的指向や障がいの有無などを問わず、採用・配置・評価・処遇・登用が公平であるための施策・制度強化に注力しています。社員一人ひとりの個性や能力を尊重し、多様性を受け入れて生かし、一体感を持って働ける組織風土の醸成に努めています。
なお、マテリアリティ「価値創造を担う人的資本の育成・強化」のなかでも、ダイバーシティ&インクルージョンの推進を掲げています。

体制

当社グループのダイバーシティ&インクルージョンについては、管理部門全般担当の代表取締役専務が最高責任者となり、人事室がとりまとめる体制で推進しています。各部署と協力しながら、多様な人財がそれぞれの強みを最大限に発揮し、イキイキと働き続けられる職場環境の整備に努めています。

女性活躍推進

稲畑産業では、女性がより活躍できる雇用環境の整備や、男女問わず育児・介護などにおける仕事と生活の両立支援に向けた行動計画を積極的に推進しています。2021年4月に公表した女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画書では、指標として下記3つの目標を掲げています。

目標(2021年4月1日~2024年3月31日の3年間)

2021年度実績

評価

目標1 管理職(課長級以上)に占める女性割合を5%以上にする 3.7%
目標2 スタッフ職の新卒採用に占める女性割合について20%以上を維持する 38.5%
目標3 スタッフ職に占める女性割合を15%以上にする 13.6%

*目標1・3は2022年3月時点の数値。目標2は、2021年度内定、2022年4月新卒入社の数値。

主な取り組み

  • 社内ポータルサイトや社内報を使ったトップメッセージの発信
  • 女性スタッフ職向けワークショップの開催
  • 職掌転換制度(スタッフ職とアシスタント職を相互に転換できる制度):職掌転換説明会および女性アシスタント職へのヒアリングの実施
  • 育児や介護、私傷病の治療との両立を支援する在宅勤務制度の導入
  • 同業他社と協働して「自分らしいキャリアの歩み方」や「女性営業職の働き方」といったテーマで情報交換会や交流会イベントを実施
  • メンター制度の導入
社内ポータルサイトに掲載した社長メッセージ
社内報で掲載した「ダイバーシティ」の記事

シニア人財の活躍支援

シニア人財が持つ豊富な知識や経験を定年後も活かし、引き続き活躍できる環境の整備を進めています。
以下の新たな制度を2022年度より導入しました。

  • 60歳から65歳への定年延長および60歳~65歳の間のシニア職掌の設置
  • 65歳~70歳の段階的な再雇用嘱託制度の設置
  • 40~50代の社員に向けたキャリア研修/能力開発支援の実施

ナショナルスタッフの育成

「人財」と「情報」を強みとする当社グループにとって、世界各地で働くナショナルスタッフのレベルアップは、長期的な成長を遂げるうえで必要不可欠です。
「社是」「経営理念 Mission」「目指す姿 Vision」「価値観 IK Values」の共有と、国境や文化を超えた人財交流の活性化を目的とした「Global Staff Meeting」を2014年から開催しています。世界各地から選抜されたナショナルスタッフを本社に招聘し、2日間にわたり英語でのグループワークを通して、活発な議論を交わします。2020年度からはコロナウイルスの影響により開催ができていませんが、社会情勢を確認しながら再開予定です。
また、各国の個別具体的な課題・事情に適応した教育訓練・制度構築の支援を、シンガポール・ベトナム・マレーシア・インドネシアにおいて実施しました。多言語のe-learningを用いた業務ルールなど基礎的なテクニカルスキル研修や、マネージャー育成研修など、ナショナルスタッフ全体の底上げを目的とした教育を実施しています。
これらの研修を通じて、稲畑産業グループとして必要とされるグローバル人財の育成に努めています。

障がいのある方々の活躍支援

当社は、多様な障がいのある方々の就労の機会拡大と質的向上に努めています。
就労機会については、ハローワークなどを通じた採用活動を通年で実施しています。
入社以降は、就労支援機関と連携し、定期的な面談などのご本人のフォローを行うとともに、所属部署や人事室に対して障がいに関する一般的知識や特性についての研修を行うなど、定着・活躍の支援を行っています。
また、聴覚障がいのある社員向けに、研修動画では字幕を付けたり、オンライン会議ではトランスクリプトを活用するなどの配慮を行っています。