方針・基本的な考え方

稲畑産業グループは、「価値観 IK Values」のなかで「世界の人々と価値を共有し、そこに暮らす人々と共に発展する(共生)」を掲げています。また、マテリアリティでも「『愛』『敬』の精神に基づく人権尊重と地域社会との共生」を掲げています。
世界中で事業を行う企業として、地域の人々との信頼を育みながら、事業活動と社会貢献活動とを通じて、地域社会の発展と共生を目指しています。

現地雇用・調達

当社グループは、事業活動を展開する様々な国や地域との良好な関係を構築し、地域経済の活性化や地域の人材育成等に貢献していくうえで、現地雇用・現地調達が重要な役割を果たすと考えています。
現地での従業員雇用や物品・サービスの調達を通じて、地域の持続可能な発展と地域社会との共存共栄を目指しています。

社会貢献活動:方針・基本的な考え方

当社グループは「良き企業市民」として、グローバルで事業を展開する企業としての果たすべき役割を自覚し、地域社会・国際社会との調和を図り、社会貢献活動を通じて地域社会の発展と共生を目指しています。
創業者の稲畑 勝太郎が、フランス留学から帰国後、諸外国との文化交流、友好親善に尽力したことを受け継ぎ、国際交流や文化支援、地域支援を中心とした社会貢献活動を行っています。

社会貢献活動:日仏交流

創業者が19世紀後半にフランスに留学し、合成染料など当時の先端技術を学んで以来、当社は日仏文化交流に尽力してきました。1926年、駐日仏大使だったポール・クローデル氏と創業者は両国の文化交流を促進するため、京都に財団法人日仏文化協会を設立しました。
翌年には、同協会を運営母体とする関西日仏学館を京都に建設し、交流の活動拠点を確立しました。
その後、2代目社長の稲畑 太郎が発起人となり大阪日仏協会を設立したり、4代目社長の稲畑 勝雄がフランスから来日する芸術家の滞在拠点として活用されている関西日仏交流会館(現・ヴィラ九条山)を建設したりと、関西における両国の交流に尽力してきました。
歴代社長が築いてきた精神は、現社長の稲畑 勝太郎(6代目社長)にも引き継がれ、現在も大阪日仏協会を通した幅広い分野における両国の相互理解と友好親善に貢献しています。
2021年、長年にわたる日仏間の相互理解と友好親善の尽力に対し、稲畑 勝太郎社長にレジオン・ドヌール勲章が授与されました。歴代社長に対してもそれぞれレジオン・ドヌール勲章が授与されています。

レジオン・ドヌール勲章

歴代社長のレジオン・ドヌール勲章受章歴

稲畑 勝太郎(創業者) 1914年 シュヴァリエ(5等)受章
1921年 オフィシェ(4等)受章
1927年 コマンドゥール(3等)受章
1935年 グラントフィシェ(2等)受章
稲畑 太郎(2代目社長) 1936年 オフィシェ(4等)受章
1960年 コマンドゥール(3等)受章
稲畑 勝雄(4代目社長) 1991年 オフィシェ(4等)受章
1997年 コマンドゥール(3等)受章
稲畑 勝太郎(6代目社長) 2021年 シュバリエ(5等)受章

また、創業者の留学先であるフランス・リヨンの地との友好親善活動として、1994年からリヨン大学からの留学生1名をインターンシップとして受け入れています。(2020年度以降はコロナウイルス感染拡大のため中止。)

社会貢献活動:日葡交流

当社とポルトガルとの交流は、創業者が京都駐在ポルトガル副領事に任命された1920年から始まります。継いで、2代目社長の稲畑 太郎は大阪駐在名誉副領事に就任しました。大阪駐在名誉領事を務めた4代目社長の稲畑 勝雄は大阪日本ポルトガル協会の初代会長となりました。
創業者の時代に遡る当社の民間外交促進の伝統は今日でも受け継がれており、現社長の稲畑 勝太郎(6代目社長)はポルトガルの大阪駐在名誉領事、そして大阪日本ポルトガル協会会長として両国の交流と親善に取り組んでいます。
また、当社の大阪本社ビル内に在大阪ポルトガル名誉領事館および大阪日本ポルトガル協会があり、事務局にも当社社員が参加し、協会の運営に協力しています。協会の活動として、大阪本社ビルにてポルトガル語教室なども実施しています。

大阪日本ポルトガル協会の例会の様子

社会貢献活動:フランス音楽振興

フランス音楽コンクールにて「稲畑賞」を授与

一般財団法人 カンセイ・ド・アシヤ文化財団が主催する「フランス音楽コンクール」にて、声楽部門またはピアノ部門の最優秀者に社名を冠した「稲畑賞」を毎年授与しています。1974年から開始したこの活動は、2022年度までに累計49名の方が受賞しました。(2023年度は該当者なし)の方が受賞しました。

2018年の授賞式の様子

京都フランス音楽アカデミーの協賛

1990年から運営されている日仏音楽交流事業「京都フランス音楽アカデミー」の協賛を行っています。トップクラスの音楽家をフランスから招聘し、約2週間のマスタークラスを開催しています。国内の若手音楽家が質の高いフランス音楽教育を受けられる貴重な機会の提供を支援しています。(2020年度、2021年度はコロナウイルス感染拡大予防のため招聘は中止し、マスタークラスをオンラインにて開催)

リモートで行われたマスタークラスの様子

社会貢献活動:障がい者自立支援

パラリンアート(一般社団法人障がい者自立支援機構)のオフィシャルパートナー

「障がい者がアートで夢を叶える世界をつくる」という理念を掲げ、障がい者アーティストと1つのチームになり、社会保障費に依存せず、民間企業・個人の継続協力で障がい者支援を継続できる社会貢献型事業を行うパラリンアート(一般社団法人障がい者自立支援機構)のオフィシャルパートナー(ブロンズパートナー)として、障がい者の自立を支援しています。
同法人が管理・運営するパラリンアートを、当社の株主優待品であるオリジナルQUOカードのデザインに採用しています。

株主優待品のオリジナルQUOカード

社会貢献活動:物資提供・寄付

地域こども支援ネットワーク事業(社会福祉法人 大阪市社会福祉協議会)へ災害備蓄食を提供

地域のさまざまなセクターが一体となってこどもの食や学習の支援をはじめ、こどもたちが身近に行くことができる居場所づくりを推進している「地域こども支援ネットワーク事業(社会福祉法人 大阪市社会福祉協議会)」に災害備蓄食を提供しました。提供物資はこどもの居場所づくり活動やひとり親家庭支援に取り組む団体へ送られました。

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)への寄付

毎年、クリスマスの時期に海外のお取引先様にお贈りしているグリーティングカードの購買代金を通じて、ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)への寄付を行っています。
ユニセフは、150以上の国と地域で子どものための支援活動を行っており、当社がグリーティングカードとして採用しているユニセフカードの売上金額の一部が、ユニセフ支援活動に役立てられています。
当社では、2015年からこの取り組みを開始し、2021年までに合計8,480枚のグリーティングカードの購入を行っています。 

TABLE FOR TWO(TFT)プログラムへの参加(従業員参加型寄付)

TFTプログラムとは、「開発途上国と先進国双方の人々の健康を同時に改善すること」を目的とした、認定NPO法人TABLE FOR TWO Internationalの社会貢献運動です。

当社では、社員の継続的な運動奨励の支援として、毎年春と秋にウォーキングイベントを開催し、毎回約200名ほどの社員が参加しています。2023年からは、ウォーキングイベントで社員が1日7,000歩を達成するごとに、開発途上国での給食1食分をTFTに寄付する取り組みを開始しました。2023年は春と秋の2回の実施で、合計9,442食分の寄付となりました。2024年春の回では4,521食分を寄付し、本取り組みがTFTアワード2024『心と体の健康増進部門』にて入賞いたしました。

TABLE FOR TWOからの感謝状(2023年)
TFTアワード2024『心と体の健康増進部門』の賞状

公益信託 経団連自然保護基金への寄付

社会貢献活動:地域活動

地域との良好な関係構築と地域の健全な発展のため、地域の方々とともに各事業所で様々な地域活動を行っています。

  • 安全月間にオフィスの近隣交差点等で安全運動に参加
  • 東京本社の近隣で実施される、江戸時代から続くお祭り「べったら市」への寄付

など