1890
- 京都市に稲畑染料店を創業
1891
- 「IK」を商標と定める
1893
- 商号を稲畑染料店から稲畑商店へ変更する
1894
- 東京出張所を開設し、大阪の染料商として初めて関東に進出する
1895
-
稲畑勝太郎らが発起人となって、毛斯綸紡織株式会社を創立する
薄地で柔らかく、暖かいというウール素材の毛斯綸(モスリン)の国産化を目指して、稲畑 勝太郎らが発起人となり、毛斯綸紡織株式会社を大阪に設立。当時モスリンは女性の和服用に大量購入されていました。翌1896年稲畑勝太郎自ら紡織技術の研究と機械設備購入のために単身で渡仏。苦労してモスリンの製法を習得して帰国しました。この時、フランス・アルザス社の紡織機械が最良であると知ったことが、当社がアルザス社と取引をする契機となりました。
1897
- 稲畑 勝太郎、フランスから映画機械「シネマトグラフ」を持ち帰る
稲畑商店、日本で最初に映画を興行 - 1897年2月15日から2週間、稲畑商店は大阪難波の南地演舞場で、シネマトグラフという機械を用いて映画を上映しました。「観客は動く写真を見てびっくり仰天した」と当時の新聞が伝えています。稲畑 勝太郎は、シネマトグラフを発明したリュミエール兄弟の兄とフランス留学中に同窓生でした。毛斯綸紡織株式会社の用務で勝太郎が渡仏中に再会。初めてシネマトグラフを見て、欧米の最新文化を日本に紹介しようと、この機械を持ち帰ったのです。
稲畑染工場を創立する
稲畑染工場 - 1897年5月、大阪に稲畑染工場を設立して、最新技術を導入した染色加工業に進出しました。特にえび茶染は、”稲畑染”と呼ばれて明治中期から女学校の制服や婦人用袴に使われ、流行しました。また日露戦争の際には、独自のカーキ色を考案して、戦場で目立ちにくい軍服の色として陸軍省に正式採用されました。
本店を大阪市(現在地:大阪本社)に移転、京都店を支店とする
1908
- 中国・天津に東華洋行を設立、これを稲畑商店天津支店として、販路を開拓する(1922年廃止)
1918
- 個人商店を法人化し、株式会社稲畑商店となる
1922
- 稲畑 勝太郎、大阪商業会議所(現・大阪商工会議所)第10代会頭(~1934年)に就任する
1926
- 稲畑 勝太郎、日本染料製造株式会社の社長となる
日本染料製造株式会社 - 当時輸入に頼っていた合成染料の国産化を奨励する国策のもと、1916年日本染料製造株式会社が設立されました。稲畑 勝太郎は、同社の創立に参画し、監査役に就任しました。その後社長に就任し、準官営から民営化して積極経営にまい進し、国産染料の普及に貢献する他、化成品、医薬品へと業容を拡大しました。しかし戦争の進展に伴った統制の国策により、1944年7月住友化学工業株式会社(現・住友化学株式会社)と合併しました。この合併により、日本染料製造の特約関係はそのまま継承されて、元日本染料製造の全製品について、住友化学の特約販売店に指定されました。住友化学と当社との緊密な関係は、この時から始まったのです。
1930
- 名古屋出張所を開設する
関東大震災で焼失した東京支店新社屋落成
1935
- 稲畑染工場を東洋紡績株式会社(現・東洋紡株式会社)に譲渡する
1937
- 稲畑 太郎、第2代社長に就任する
ベルギー・ブリュッセルに出張所を開設する
1939
- 中国・上海、天津に出張所を開設する
1940
- インドネシア・バタビヤ(現・ジャカルタ)、韓国・ソウル、中国・青島、奉天に出張所を開設する
1943
- 商号を稲畑産業株式会社に変更する
インドネシア・ジョグジャカルタに出張所を開設する
1944
- 日本染料製造と住友化学工業株式会社(現・住友化学株式会社)の合併に伴い、当社は住友化学工業株式会社の染料、化学品、医薬品の特約販売店となる
1946
- 染料課を新設、戦時下の統制の撤廃により、染料の取り扱いを復活する
1949
- モンサント社(現・モンサント・カンパニー)の塩化ビニル樹脂の取り扱いを開始する
1954
- 戦災で焼失した大阪本社新社屋落成
1959
- 機械金属部を新設し、これを機にフランス・アルザス社と織機の取引を再開する
我が国に初めてポリプロピレンを輸入する
ポリプロピレンを求め「モンテ詣り」 - 羊毛に近い「最後の繊維」「万能樹脂」と期待された「ポリプロピレン」は、1957年にイタリア・ミラノのモンテカティーニ社(現・モンテジソン)によって工業化されました。当社はこれにいち早く着目、1957年に稲畑 太郎社長と小川常務がモンテカティーニ社を訪問し、輸入の仮契約を締結しました。1959年、わが国に初めてポリプロピレンを輸入しました。
1961
- 大阪証券取引所市場第二部に株式上場する
合成樹脂分野のビジネス拡大により、化学品から合成樹脂部門が分離独立する
1962
- 東京証券取引所市場第二部に株式上場する
1963
- 合板、ポリエステル化粧板など取扱商品が増え、化学品から建材部が分離独立する
1966
- 医薬品部を医薬事業部と改組し、販売体制の強化・拡充を図る
1969
- 伊藤 英夫、第3代社長に就任する
1970
- 本部制を採用し、染料・化学品・合成樹脂・機械の各本部を設置する
1972
- 稲畑 勝雄、第4代社長に就任する
1973
- 東京・大阪証券取引所第一部銘柄に指定される
稲畑 勝雄、ポルトガル名誉領事に就任する
1974
- 建材本部が発足する
シンガポールに駐在員事務所を開設する
1975
- 化学品本部内に食品部を新設、食品用コーンスターチや水産物を取り扱う
1976
- シンガポールに戦後初の海外営業拠点となるInabata Singapore (Pte.) Ltd.を設立する
1977
- 化学品本部から食品部門が分離独立する
1978
- シンガポールに山陽化工株式会社と合弁で樹脂コンパウンド製造のSanyo-IK Color (Pte.)Ltd.を設立する
米国・ニューヨークにInabata America Corp.を設立する
1979
- 当社の貿易を担当する海外本部を新設する
1983
- 東京支店を東京本社と改称し、両本社制を採用する
機械電子材料本部が発足する
1984
- 医薬事業部を分離し、住友化学工業株式会社(現・住友化学株式会社)との共同出資による住友製薬株式会社を設立する(現・住友ファーマ株式会社)
栄養補助食品販売の日本ビーエフ株式会社を設立する
1986
- 半導体検査装置製造の株式会社しなのエレクトロニクスを設立する
1987
- タイ・バンコクにSiam Inabata Co., Ltd.を設立する(現・Inabata Thai Co., Ltd.)
タイ・バンコク近郊に樹脂コンパウンド製造のSIK (Thailand) Ltd.を設立する
合成樹脂成型加工のアイ・アンド・ピー株式会社を設立する
1988
- マレーシア・クアラルンプールにInabata Malaysia Sdn. Bhd.を設立する
ガラス基板切断・エッチング加工の武蔵野ファインガラス株式会社を設立する
事業拡大により、食品部が食品本部となる
香港に稲畑産業(香港)有限公司を設立する
ベルギー・ブリュッセルにInabata Europe S.A.を設立する
1989
- 英国・テルフォードにプリンター紙送り装置製造販売のIK Precision Co., Ltd.を設立する
染色仕上加工に関する試験受託の稲畑染色技研株式会社を設立する(現・稲畑ファインテック株式会社)
フィリピン・マニラに樹脂コンパウンド製造のS-IK Color Philippines Inc. を設立する
台湾に華稲股份有限公司を設立する
マレーシア・クアラルンプール近郊に樹脂コンパウンド製造Colour Compound (M) Sdn. Bhd.を設立する
1990
- フランス・パリにInabata France S.A.R.L.を設立する(現:Inabata France S.A.S.)
創業100周年を迎える
記念事業の一環として、日仏文化交流施設である京都「関西日仏交流会館(現・ヴィラ九条山)」の建設事業の推進、募金活動の中心的役割を担いました。(竣工1992年11月)
創業者・稲畑 勝太郎が、京都府の留学生としてリヨンで染色を学び、8年間にわたって染色技術を学んで以来、フランスとは長い交流の歴史があります。大阪本社新社屋が完成する
タイ・バンコク近郊にインフレーションフィルム製造のApple Film Co., Ltd.を設立する
1991
- インドネシア・ジャカルタにPT. Inabata Indonesiaを設立する
1993
- 稲畑化成品株式会社を設立する(現・稲畑ファインテック株式会社)
1994
- マレーシア・ジョホールに樹脂コンパウンド製造のS-IK Color (M) Sdn. Bhd.を設立する
稲畑 勝雄、大阪日本ポルトガル協会会長に就任する
大阪日本ポルトガル協会 - 1993年日ポ両国において、友好450周年の記念行事(鉄砲伝来1543年より450年)が多彩に繰り広げられました。在大阪ポルトガル名誉領事である稲畑 勝雄は、この記念行事を一つのステップとして、国際交流活動を推進するために、1994年11月14日、大阪日本ポルトガル協会を設立しました。
1995
- インドネシア・ジャカルタ近郊に樹脂コンパウンド製造のPT. S-IK Indonesiaを設立する
中国・東莞に樹脂コンパウンド製造の山陽稲畑複合塑料(香港)有限公司を設立する(現・山陽稲畑複合塑料(東莞)有限公司)
中国・上海に染料、染色助剤の技術情報・分析データ提供の上海斯開科-稲畑染料応用技術研究中心有限公司を設立する
1996
- 中国・上海に上海稲畑産業貿易有限公司を設立する
タイ・サムットプラカーンにコクヨ株式会社と合弁で汎用文具製造のKOKUYO-IK(Thailand) Co., Ltd.を設立する
1997
- タイ・アユタヤにゴム・シリコーン成型加工のHi-Tech Rubber Products Co., Ltd.を設立する
1998
- フィリピン・マニラにInabata Philippines, Inc.を設立する
稲畑 武雄、第5代社長に就任する
1999
- 情報電子・住環境・化学品・合成樹脂・食品の5分野に事業を再編する
2000
- 英国・ロンドンにInabata UK Ltd.を設立する
創業110周年事業として、東京ロータリークラブを通じ、カンボジア地雷除去プロジェクトに活動支援金2,000万円寄付する
ISO14001(環境マネジメントシステム)の認証を取得する
2001
- 台湾に住友化学工業株式会社 (現・住友化学株式会社)と合弁で液晶用偏光板製造の住華科技股份有限公司を設立する
中国・上海に住友化学工業株式会社 (現・住友化学株式会社)と合弁で高純度なガリウム精製の上海住化高純度金属有限公司を設立する
メキシコ・ファーレスに合成樹脂成型加工のIK Precision de Mexico, S.A.de C.V.を設立する
2002
- 中国・大連に樹脂コンパウンド製造の稲畑工貿(大連保税区)有限公司を設立する
ヘンケル・ジャパン株式会社からLED封止材事業の製造・販売権を買収する
米カリフォルニア州ノバトに水産物販売会社DNI Group, LLCを設立する
2003
- ベトナム・ハイフォンに樹脂コンパウンド製造のSIK Vietnam Co., Ltd.を設立する
執行役員制度を導入する
2004
- 中国・東莞に樹脂コンパウンド製造の東莞山陽稲畑工程塑料有限公司を設立する
中国・天津に天津稲畑産業国際貿易有限公司を設立する
2005
- ISO9001(品質マネジメントシステム)の認証を取得する
中国・広州に広州稲畑産業貿易有限公司を設立する
タイ・バンコクにNitoro Chemical Industry Ltd.と合弁でニトロセルロース製造のNobel NC Co., Ltd.を設立する
稲畑 勝太郎、第6代社長に就任する
2006
- フランスのファインケミカルメーカーARDEAグループを買収し、Pharmasynthese S.A.S.を設立する
韓国・ソウルにInabata Korea & Co., Ltd.を設立する
ポーランド・トルンにInabata Poland Sp. z o. o.を設立する
2007
- 稲畑ファインテック株式会社を設立し、染料事業を移管する
中国・上海に塗料原料加工の上海稲畑精細化工有限公司を設立する
2008
- メキシコ・ケレタロにホイスト、クレーンの設計施工販売のNH Inabata, S. de R.L. de C.V.を設立する
ベトナム・ハノイにInabata Vietnam Co., Ltd.を設立する
インド・ニューデリーにInabata India Private Ltd.を設立する
2009
- メキシコ・ティフアナに液晶用拡散、光学シート等加工のIK Tech de Mexico, S. de R.L. de C.V.を設立する
インドネシア・ジャカルタ近郊にグリップテープ製造のPT. Inabata Creation Indonesiaを設立する
2010
- 創業120周年を機に、「経営理念=Mission」「目指す姿=Vision」「価値観=IK Values」を新しく制定する
2012
- 情報電子・化学品・生活産業・合成樹脂・住環境の5分野に事業を再編する
メキシコ・ケレタロにInabata Mexico, S.A. de C.V.、メキシコ・シラオに樹脂コンパウンド製造のIK Plastic Compound Mexico, S.A. de C.V.を設立する
2013
- ミャンマー・ヤンゴンにInabata Thai Co., Ltd., Yangon Branchを開設する
トルコ・イスタンブールにInabata Singapore (Pte.) Ltd., Istanbul Representative Officeを開設する
フィリピン・ビニャンに樹脂コンパウンド製造のIK Plastic Compound Phils. Inc.を設立する
ブラジル・サンパウロにInabata Brasil Importação e Exportação Ltda.を開設する
ベトナム・ダナンにインフレーションフィルム製造のApple Film Da Nang Co., Ltd.を設立する
ドイツ・デュッセルドルフにInabata Europe GmbHを設立する
2015
- UAE・ドバイにInabata Europe GmbH Middle East (Branch)を開設する
2019
- 情報電子・化学品・生活産業・合成樹脂の4分野に事業を再編する
2022
- 東京証券取引所の市場区分再編により、プライム市場に移行する
オーストラリア・ブリスベンにInabata Australia Pty. Ltd.を設立する
2023
- チェコ・プラハにInabata Europe GmbH, Czech Branchを開設する
大五通商(株)、丸石化学品(株)をグループ会社化する