2025年8月21日
プロファイル
稲畑産業株式会社は、情報電子事業と合成樹脂事業を柱とし、化学品、生活産業の4つの事業分野を手がける商社。アジアを中心に海外19カ国約70拠点において事業を展開している。高度な専門知識を生かし、企画提案、ロジスティックス、製造・加工機能などを駆使して、グローバルに対応できる商社として、多様な顧客ニーズに応えている。
アジアを中心に製造加工拠点を持ち、顧客と密接にかかわることで、新商品の開発情報やマーケットのトレンドを早く掴むことが可能となり、商社ビジネス(trading)の拡大につなげる戦略を取っている。

(2025年3月期)

株式情報
(2025年8月20日)
株価
¥3,410-
時価総額(百万円)
¥183,165-
ROE(25/3期)
9.7%
ネット D/E レシオ
(25/3期)
(25/3期)
0.07倍
配当利回り(25/3期)
3.94%
稲畑産業の強み
■歴史・顧客基盤・人的資本
- 歴史と顧客基盤:創業1890年。130年以上の業歴を通じて、約10,000社におよぶ強固な顧客基盤を構築
- 顧客密着型の営業体制:化学品専門商社として、高い専門性とグローバルな情報網を有し、顧客の海外展開ニーズなどに対してタイムリーでキメ細かい対応が可能
- 付加価値の提供:多品種少量製造やVendor Managed Inventory機能などの付加価値提供により、他の商社に対して差別化
■アジアにおける強固な事業基盤
- グローバル19カ国70拠点のうち、日本を除くアジアに12カ国59拠点を展開し、連結総従業員数の62%となる約3,000人を配置
- 東南アジア:業界トップレベルの生産力を有するコンパウンド事業を差別化要素として合成樹脂事業を拡大
- 北東アジア:フラットパネル材料や半導体関連・電池材料などを中心に、顧客層や取扱商材を順次増やして、情報電子事業を拡大
投資ハイライト
4期連続、売上高・営業利益は過去最高を更新
25/3期は、主力の情報電子事業の利益率向上、合成樹脂事業の拡大等により、売上高8,378億円、営業利益258億円と、4期連続で売上高、営業利益とも過去最高を更新。
中期経営計画「New Challenge 2026」
■長期ビジョン「IK Vision 2030」で掲げている売上高1兆円以上を目指す中期経営計画の第3ステージとして、2024年4月より、3カ年の『New Challenge 2026』(NC2026)をスタート。
■順調な業績を背景に足元のネットD/Eレシオは0.1を切るレベルにまで改善、こうした安定した財務基盤を生かし、「投資の積極化による成長の加速」をメインテーマとし、環境関連(再エネ、リサイクル)、自動車関連(NEV向けや電池)や食品関連に経営資源を重点投下していく。最終年度の27/3期は売上高9,500億円、営業利益270億円を目標とする。
■株主還元の基本方針
- ①累進配当
- ②総還元性向の目安としては概ね50%程度
- ※26/3期の1株当たり配当金(計画)
年間128円(中間63円、期末65円)

