稲畑産業株式会社

RECRUITMENT INFORMATION 2018

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私と商売

和田 将海/2011年入社/Inabata Thai Co. Ltd. 出向(取材時は、化学品本部 スペシャルティケミカル部)

信頼関係がなければ、情報なんてもらえません。

仕事の流儀

情報は鮮度が命。
仕入れてすぐに活かします。

商社ビジネスでは、情報が非常に重要です。鮮度の高い情報を業界内でいち早く入手できれば、交渉を有利に進められるし、競合に先んじてお客様のお役に立つことができます。私が担当しているタイヤ業界は、成熟産業で材料の革新が起こりにくく、その色合いがとても濃いのです。「革新がないのに情報が重要?」と思ったそこのあなたは鋭い。業界地図を一新できるほどの技術革新が起こらないからこそ、価格や品質、デリバリー精度と同じか、それ以上に情報が重要になる場面が増えていきます。

私は、国内のサプライヤーと組んで、世界中に工場を持つタイヤメーカーにとある樹脂を供給しています。これは、熱を加えると硬化するだけでなく、一度固まると再度加熱しても軟化しにくい熱硬化性樹脂の一種で、タイヤのゴム補強用に使用されています。この樹脂はタイヤ生産に欠かせない材料なのですが、取り扱いが難しく、環境への配慮からさまざまな規制が設けられているのです。その傾向は年々強まっていて、樹脂の一種で、ほとんど規制のなかった物質についても、非常に厳しい規制が設けられるという情報を、数年前にキャッチしました。確か、上司とともにある中間体メーカーと商談していたときの雑談の中だったと思います。

「それが事実なら、需要構造がガラリと変わりかねない」
さっそくタイヤメーカーの技術部門に真相を確認したところ、そういった話があるというではないですか。チャンスだと思いました。いち早く規制に対応した樹脂を開発できれば、お客様内シェアを上げられるはず。すぐさまサプライヤーへ情報を伝えたところ、先方は、まだその情報をつかんでいなかったので、とても喜ばれました。

そこから3年、タイヤメーカーの技術部門も巻き込んで規制対応品の開発を進め、2016年から新しい樹脂の供給を開始する予定です。この実績によって、取引量は拡大しています。さらに、それまで取引のなかった別の商材の取り引きも始まり、この3年でお客様内シェアを大きく伸ばすことに成功しました。一つの情報が持つパワーは、あなどれない。そのことを強く意識させられました。

仕事の醍醐味

守りながら攻めていく。
営業はそこが面白いんです。

「いやあ、本当に助かるよ」
お客様から、こういってもらえるよう動くことを心がけています。例えば、担当しているタイヤメーカーの調達担当者は、扱っている物量に比べて人員が少なく、しかも1年以内、早い人だと3~4カ月で異動していきます。そのため、非常に多忙で、着任したばかりの人は、それまでの取引状況やプロジェクトの進捗状況を把握するだけでひと苦労です。そこで、業務の引き継ぎが少しでもスムーズに運ぶよう、こちらで把握している取引状況などをレジュメにまとめて説明しています。また、問い合わせがあったときは、可能な限りオンタイムで返事をするようにしています。すぐ返答できない場合でも、「いつまでに」と期限を切るように。いつまでに答えがわかるか把握できれば、先方もその後のスケジュールを組みやすいからです。

グローバル企業のように組織が大きくなると、他工場や隣の部署のことが把握しにくいケースも少なくありません。そんなときは、各所を営業しながら集めた社内情報を伝えるだけでも喜んでもらえます。そういった些細な情報を得るため、また、既存のビジネスを守っていくため、足繁く通い地道な活動を積み上げることでお客様との絆を太く、強くしていくのが、営業の重要な仕事です。

ただ、既存のビジネスを守っていく営業だけでは、事業を大きく拡大していくことは難しいものです。そのため、次のビジネスの種を常に探していくことも求められます。今、注目しているのは、次世代自動車向けの部材。詳しいことは話せませんが、今後市場規模が大きく拡大することが期待されている分野で、その波に乗り遅れないためにも、新たな取引を始めるための材料をそろえているところです。こういった守りと攻め、両方の動きができるところに面白さを感じています。

私とアルバイト

さまざまなアルバイト経験。人との出会いが一番の収穫。

達成感

サザエを焼いていたら、
チームワークが出来上がっていました。

大学時代に経験したアルバイトの中で、もっとも印象深いのが江ノ島にある海鮮料理屋です。魚やイカ、サザエなど店先に並べられた海鮮の中からお客さんに好きなものを選んでいただき、イカ焼きやサザエのつぼ焼きなど簡単に調理して提供する店で、ゴールデンウィークには一日中、長蛇の列ができる人気店でした。

繁忙期には、一人何個も注文していくお客さんの相手をしている人や食材の下ごしらえに集中する人など、店員は誰もが大忙しで、私も焼き台の前で熱気に包まれながら次々と入る注文に対応するのに必死でした。それなのに、お客さんから「○○がない」「注文したものと違う」といったクレームがはいるたび、イレギュラーで焼かなければならないものが増えていく。オペレーションがいい加減なため、クレームの量が信じられないほど多く、遅々として進まない作業に、イライラすることが少なくありませんでした。

「これは、何とかしなければ」。効率的に仕事ができる仕組みをつくろうと提案したのですが、バイト仲間は乗り気ではありませんでした。「自分はバイトだから、わざわざ面倒くさいことをする必要は感じられない」というのです。気持ちは理解できますが、「仕組みがないからこそ、こんなに忙しいということ」を粘り強く話しました。それでも、全員が賛同してくれたわけではなく、まずは「やってみてもいいよ」といってくれた数名と一緒にアイデアを出し合うことにしたのです。

その方法は、食材ごとに色分けした札をつくってお客さんに渡し、出来上がった料理と交換するという単純なもの。これだけでも、食材による焼き時間の違いに応じて下ごしらえやサーブの順番をコントロールできるし、オーダーミスを防ぐこともできます。しかも、焼きあがったものからお客さんに提供できるので、出来立てを味わってもらえるというメリットも。前日までに準備をしておき、営業開始から実行しました。すると、クレームが明らかに減り、店員は自分の役割にゆとりが持てるようになったのです。それを傍目に見ていた乗り気ではなかったバイト仲間も一人、また一人と新しいオペレーションに参加するようになり、店がもっとも混む時間帯になる頃には、誰もがオペレーションの効果を感じ、キビキビと店内を動き回るようになっていたのです。

改善効果も絶大で、ミスがゼロになっただけでなく、売り上げも2割ほど上がりました。きちんとした仕組みをつくり、チームワークを高められれば、業務の効率化が上がるだけでなく、売上まで変わってくる。ミスゼロを達成したあの日、仕事後にみんなで乾杯したレモンサワーの味は、今でも忘れられません。

引き継がれるDNA
人を動かすチカラ

ハートで繋がっているから、
ココロを動かせるんです。

海鮮料理屋で働いていたアルバイトは学生だけではありませんでした。季節ごとに各地を転々として暮らしている旅人やサーフィンに夢中でその時間を確保するため江ノ島でのバイト生活を選んだフリーターなど、興味深い人が多く、何年もその店で働いているベテランも何人かいました。

そんなバイト仲間と過ごす時間はとても楽しく、毎日のように一緒にサーフィンをしたり、飲みに行ったりしていましたね。バイト後、店の海鮮とお酒で飲み明かし、そのまま店に泊まって、翌日働くなどということも珍しくありませんでした。

今思えば、こういう人同士のつながりができていたからこそ、業務改善がうまくいったのだと思います。ただ単に、同じ店で働くバイト同士というだけの関係だったら、多忙な中、新しい仕組みを取り入れることなど不可能だったと思います。バイトにしてみれば面倒くさいだけであまりメリットのないことですから。

これは、仕事にも通じるところがあります。ビジネスを成功させられるかどうかは、相対する人の気持ちを動かせるかどうかにかかっています。しかし、人間関係や信頼関係のない間柄で気持ちを動かそうと思ったら、よほど大きなメリットを提示しなければなりません。とはいえ、そのような提案が毎回できるほど仕事は甘くはありません。だから、仕事では地道にコツコツ人間関係を作ることや、周りを巻き込んでいくことが大切なのです。海鮮料理屋でのバイトは、知らず知らずのうちに、そんなことも教えてくれたように思います。